グローバル補助金 奨学生 高橋睦美さんより報告が届きました

以下原文のまま

20年5月23日
RID2720 熊本江南ロータリークラブ
福嶌会長様

2019 ~2020 グローバル補助金
奨学生 高橋睦美

第3回中間報告
(2020年1月16日~2020年5月23日)

1.基本情報
・カウンセラー(派遣側):林明様(熊本江南ロータリークラブ)
・カウンセラー(受入側):Barry J.Catchpole(Norwich St.Edmund)
・教育機関University of East Anglia(UEA)
・専攻分野国際社会学(修士課程)

2.学業面での成果
後期は前回の報告でもお伝えした3つの授業、Health and Development, Gender Diversity and Social Development, Rural Policiesを履修する傍ら、work placement(インターンシップのような活動)の準備に追われました。2月末にタンザニアの都市近郊部での農業の在り方を福利・持続可能性の観点から観察するリサーチプロジェクトに参加させていただく機会を頂き、その後は研究許可等の準備に追われていたところでCOVID-19の流行が世界中で悪化したため、3月末にwork placementから修士論文に切り替えることを決定しました。2月後半から3月頭にかけては、イギリス各地の大学で職員の福利厚生をめぐるストライキがあり、ストライキ明けの3月16日(月)からの週はCOVID-19の影響で授業が全てオンライン化されました。そのまま3月22日から4月19日までは春休みでしたが、外出自粛が開始される中で学業への取り組み方を再検討しながら、3つの授業それぞれから出された課題に取り組みました春休み明けに2週間のオンライン授業があり、リアルタイムで教授が自宅から授業を行った後に生徒がコメントやビデオを通して討論を行いました。
卒業論文に関しては、やはり自身が現場での経験があるケニアへの見識を深めたいという思いもあり、ケニアにおける小規模農家の参加型土壌管理プロジェクトの在り方と農家の意思決定プロセスとのギャップに関して先行文献の研究を行う予定です。イギリスに来るまでは開発の広い分野に興味を持っていましたが、開発途上国での農村開発の在り方への見識を深める中で、彼らの生活の中心であり、途上国の多くの人々の生活を支える農業に興味を持つようになりました。またこれまで行われてきた開発事業が作り出してきた援助事業が計画・実施される仕組みとそこに隠れる現場での利害関係で多くの場合不利な立場に置かれるのは、選択肢・資源を持たない最貧層にいる人々だということを再認識しました。COVID-19の影響で途上国の現場に行くことができなくなったことは非常に残念ですが、これほど多くの学術文献に触れられ、その分析を徹底的におこなう機会に恵まれたことは、自身のこれからのキャリアに活きてくることだと思っています。

3.受入ロータリーとの交流
2月にBarryさんに声をかけていただき、ロータリアンとその友人や家族が参加するクイズ大会に参加させていただきました。イギリスのロックミュージックに関するクイズから国際政治に関する問題まで幅広く私とBarryさんのチームは最下位で終わってしまいましたが、こちらの地元の人たちが楽しむ文化を垣間見ることができ、とても楽しかったです。その後2月半ばに、大学のキャリアセンターが企画したInternational weekの一環で、Rotaryの活動を紹介する機会があり、奨学生としての経験やこれまでの開発に関する自身の経験を参加した学生にお話しさせていただきました。3月末に別クラブの訪問も予定していましたが、こちらはCOVID-19の影響で中止になってしまいました。
公式の行事ではないですが、クラブの他のメンバーには週末にお茶に誘っていただき、家族の話や学校の話をしながら交流も深めることができました。
その後直接ロータリアンの方々に会う機会は無くなってしまいましたが、Barryさんを始め、多くのロータリアンの方が頻繁に連絡をくださり、支えていただいているという感謝の気持ちでいっぱいです。